連盟公演THE SQUADを終えて

日本最高峰の学生ストリートダンス公演と言われる、連盟公演。
総合演出として第26回連盟公演THE SQUADに賭けた想いをまとめます。

 

書きすぎたわ。
暇すぎて爆発しちゃう!って人は読んでみてね。
 

2015年12月、サークルで夢のような3年間を過ごし、これ以上ないであろう"本気"を出し尽くした公演"HEAT"で僕は立教大学D-mcを引退しました。
それから副総指揮の珠里の誘いで関東大学学生ダンス連盟Σに広報統括として加わり、結局もう一度ストリートダンス公演で社会に挑戦しよう、と覚悟を決めて総合演出を務めると決めました。
 

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◾️新しいことをやろう
 
今回公演を創るにあたり、最初に意識したことは"新しさ"です。なんせサークルで「弱小駅伝部の復活」を描くという、王道の青春ドラマをやりきってしまった分、挑戦的なことがしたかった。
まず、最初に掲げたコンセプトが"NEW CLASSIC"。
新しいけど、最高水準なもの。新しいけど、その後にも道が続いて伝統になりうるような、そんな公演にしたかった。ただの挑戦で終わらない、ハイクオリティなものにしたかった。
結果選んだのは、奇跡の力が存在する王国のファンタジーでした。新しさの隣には常に壁と批判的な視点が存在していて、もちろん僕の力量不足な点もあって、大人のスタッフ陣から、振り付けである仲間から、かなり迷惑をかけました。それでも、最後に誇らしい公演になったのは、間違いなくみんなが今回の挑戦に諦めることなく歩み寄ってくれたから。一緒になって、戦ってくれたから。本当に感謝しています。

 


◾️こだわり

ファンタジー故に、映像も、衣装も、セットも、演技も、全てに高いレベルが要求されたのがそれはそれは大変だった。僕は、映像が撮れる訳でも無い、舞台経験がある訳でも無い、衣装デザインができる訳でも無い。スキルは一切ないけれど、学生ダンス公演に賭ける"情熱"とお客さんの心を動かす"アイデア"を武器に総合演出として7人のチームメイトをまとめてきました。
例えば、パンフレット。会長と偉大なダンサーの対談ページや制作過程を紹介するページ、今物語の舞台となる王国を解説する世界観ページなど、新しいコンテンツを提案し、演出の仲間が見事に実現してくれた。公演終わった今でも楽しんでもらえてるといいな。
演技も、基本的に舞台経験のある後輩に任せつつ、僕は素人ながら理想の迫力に近つける為に本番直前にも指導した。公演中にもどんどん成長して、最後にはキャラクターもはっきりして、みんなすげー輝いてた。
悪の王様の手下である"バレン"は、理想が形になって嬉しかったものの一つ。水で出来た家来たちで、頭は悪いが王に忠実で残虐な生き物であるバレン。その衣装も、演出メンバーがおれのイメージを見事に具現化してくれて、15体作って!という無理難題にも見事に答えてくれた。ありがとうすぎる。バレンはただの敵で終わって欲しくなく、怖いけどどこか可愛いような、そんなキャラクターにしたかった。バレン役のオファーを快く受け入れてくれたサークルからの仲間である3人に「面白いことやって」と丸投げしたのが功を奏し、結果めちゃおもろかった。ありがとう。

 

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◾️愛

会長吉澤流星の揺るぎないテーマである「愛」を公演のメッセージとしてどう組み込むか、公演期間過ごしながらもずーーーっと考えていた。目に見えなくても愛はある、だけど学生の僕らが愛の真理なんて語ることはできない、だけど絶対存在するしめちゃくちゃ大事なんだって分かってる、そんな葛藤の末「きっとそこに愛はある。」というキャッチコピーを 僕は提案した。不安でも、分かんなくても、きっとそこにあるんだ、だからそれに気がついて欲しいし、返して欲しいし、やがて自分から与えられるようになって欲しいと、そんな願いを込めた。
ただ、それでもやっぱり「愛ってなんなんだろう、、、」という葛藤は消えず、ようやく自分の中で整理がついたのはもう3月入ってからだった。


生きるとは、戦うことである。
愛とは、 仲間と共に戦うことである。


生きる理由は人それぞれだし、この公演に参加してくれたメンバーそれぞれの目標も人それぞれで、同じ方向を向くことはとても難しいことで。だけどここにいるみんなは、確実に何かと戦いに来ていると気がついた。むしろ戦うような生き方をしていない人には、戦って欲しいと、少なくとも自分が演出を務めるこの公演のメンバー400人には、そういう生き方をして欲しいと、そう思った。
「生きるとは呼吸することではない、行動することだ」という有名な言葉があるけれど、おれは「戦って」生きたい。
今回の公演のopeningは、奇跡の力を宿す伝説の時代の人々が大切な人を悪から守り抜く為に戦う、そのストーリーを描いていた。opening の練習の最終回、最後の一回の通しの時に、僕は愛を確かに感じた。みんな揃って最後のユニゾンを踊る時、opメンバー60人は、確実に一つになっていた。一人じゃ感じられなかったみなぎる力、これこそが愛だと思った。目的は違えど、精一杯戦う仲間同士の間に宿る、この愛をおれは伝えたい!と思った。
ストーリーで丁寧に愛の大切さを伝えられたとは思っていないけれど、レオ、テリー、アリル、の仲間を助けたいという強い思い、その為に戦い抜く愛、それが合わさったからこそ、ギルの憎しみの力を上回ったのである。
お客さんには、学生ダンサー400人の、仲間と共に戦う姿から愛が伝わっているといいなと思います。

自分にとって居場所であるD-mcのみんなとまたこうして戦いに挑めたこと、
毎日のように過ごした演出メンバーはもちろん、最高のスタッフ陣、振り付け、プロスタッフ、と一丸となって挑戦出来たこと、
それを全4回満員、およそ4000人のお客さんに届けられたこと、
この1年の努力が報われたようでおれは本当に幸せです。

連盟公演THE SQUADを終え、寂しくない訳がないです。
就活に手がつきません、みんなに会いたくて会いたくてしょうがない、困ってます。
だけど、絶対に自分には負けないと、また心の炎が燃えています。


戦って、生きてゆく。


それが自分には合ってるなって再確認しました。
社会でどんな挑戦をしようか!!!ワクワク。

連盟公演に参加したみんなはもうとっくに最強のSQUADです。
始まった当初はこんな風に思えるなんて、想像できなかったな。
みんながそれぞれのフィールドで戦って、活躍しますように。
"愛"と"情熱"を忘れず、生きていけますように。

みんなのおかげで楽しかったーーーー!!!
数え切れない反省点も抱えて、次へ。
本当に心から、ありがとう。


第26回連盟公演THE SQUAD 総合演出
立教大学D-mc4年
中谷悠成

 

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